BLOG 【かえる日和】

それって大事なの

前回、キーボード付きの電子メモ文具を購入した件を取り上げました。

ポメラ開帳の儀式は、順調に記事を書く前の習慣となりつつあります。

はっきり言いますと私はそれがやりたくて、あのこじつけの様な電子文具を買ったのです。

それ、とは、ただの弁当箱の様な状態から、ふたを開けることによってキーボードと液晶画面が現れ、文字入力機器の形態に変形するさまの事です。

あえてそれがやりたくて、といった動機によって行動する事って案外あるのではと思うのですが、例えば、

デスクはちゃんとあるのに、わざわざライティングビューロー(※)を開いて執筆を始めたり、リビングテーブルはあるのにガーデンテーブルに移動して、ランチョンマットを開いてアフタヌーンティーを楽しんだり。

収納された状態から体裁を整えてゆく過程が楽しいとか、扉を開くのがやる気スイッチとか、琴線の共鳴具合は人それぞれと思います。

ある目的を達成するため、最短距離で事の本質に迫ることも大事ですが、そこに至るまでの過程を楽しみつつ事を成すことも結果が同じとはいえ、そういうやり方もあって良いのでは無いでしょうか?

端から見れば、それって大事なの?って思われることも当人にとってはとても大事なプロセスだったりしますよね。

2,3歳児を例にとると、自分の目的(食事とかトイレとかおもちゃで遊ぶとか)に至るまでの迂遠なルーティーンがあって、それを端折ろうと大人が仕向けるとかんしゃくを起こしたりしますよね。

子供なんで自分の欲求にたた忠実なだけです。未熟といってしまえばそれまでです。

でも言っちゃいますが、人間の欲求って目的を果たすためのプロセスとかストーリーを楽しむ為にあるのでは? むしろ、それのほうが事の本質なのでは、とさえ思ってしまうのです。

私は、「回りくどいね」とか、「ずいぶん遠回りしてからやって来たね」とか、言われることが多く、他の人から見れば、「え、そこ?」的な、ちょっと一般的なものとは少しずれたストーリーに重きを置いているという自覚はあります。

というか、いろいろ経験してようやく、違うことに気が付いてきました。

でも、それはきっと私だけではないはずです。

人それぞれに大事に思うストーリーがあるはずです。

好きなこと、ワクワクする気持ち、それらは共通するものも当然あるかと思いますが、言ってしまえば人それぞれ。

なにが事の琴線に触れるかはわかりませんが、私の存在やその活動が誰かの役に立てられればとてもうれしい。

そんなことを思いながら日々仕事に励んでおります。

と、ついでに、日々順調に脱線しております。

(※ライティングビューロー:収納と書斎がひとつになっている1台2役の書き物机のこと)

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